海洋散骨業、安易な気持ちで始めてる方々危険ですよ
私、散骨と言うお仕事をさせて頂いてからずっと思っていたこですが
最近、散骨関連のホームページやブログでPR文を見るたびに
日々この思いが大きくなってきてしまいライフサポートするがの公式
ホームページには掘り下げて書けないのでブログに書いちゃいます・・・
それは簡単に儲かりそうだからとはじめた方々、たとえば冠婚葬祭、石材店、
企画運営会社、僧侶、他企業、個人さん、現存する俄か散骨業者さんや悪質な業者の
お話ですが誤解しないでください。あくまでも安易に参入された又は悪質な方々であって
散骨業なんて職種は元々なかったわけですから全員、全企業が転職または
新規参入組です。私自身も会社の母体は異業種からの参入ですからね。
私より葬送に関しては僧侶や葬儀社の方はもっと熟知されてると思いますし
立派な理念を持っていらっしゃる方や真剣に散骨業に取り組んでいらっしゃる
企業様も多いと思いますから。
あくまでも安易な気持ちではじめてる個人や企業さんのお話しですからね。
ただ皆さんあまりにも海の法律、船のこと海の怖さをを知らない方達が多いので
書かせて頂きます。ここ数年で散骨と言う言葉がだいぶ世の中に定着し散骨
と言う葬送のスタイルを選ぶ方も急激に増えたと思います。
需要が増えれば供給者も増えるのは世の常で散骨をおこなう業者もここ数年で
何倍にも急増してます。ただこのことが悪だとはいいませんよ。
仕事とは営利を目的とするものですから利益がでそうな業界があれば皆さん
参入したいと思うのは当然の考えでしょう。
ただ、お客様に対価を支払って頂き仕事をするのですからそれはプロという
ことですよね。その職種に関するルールや法律を最低限知ってる必要があります。
最近は散骨を弊社もしてますと言うホームページを見ていると皆さん散骨行為への
立派な理念と散骨行為自体が法的に合法か否かということばかりでどれも同じような
言葉で書かれています。
綺麗で立派なPR文が書かれたホームページ内容は同じようなものが多く特に散骨と法律
に関することは、ネットで散骨 法律と検索すればすぐに上位に出てくるものばかりの
ページから転用ですよね?上位に出てくるものは「散骨行為は法律で違法ではありません」
と言うようなことまでしか書かれてないので、簡単にしか調べていない業者さんの
HPの内容は似たような文章のものばかりになってますよね?
プロとしてやるのならいろんな角度から色々なことをもっと調べましょうよ・・・
これでは私には儲かりそうだから乗り遅れないように急遽、冷やし中華はじめましたの
ようなノリで散骨業はじめました、でも深くは熟知しておりませんと露呈しているように
見えてしまいます。
もちろん散骨業を営んでいる方が全てそうではなく私などよりももっと詳しく
葬送の在り方、方法を熟知して立派な理念を持っておこなっている業者さんも数多く
いらっしゃると思います。
ですが、そのような方たちでも実際にお客様を乗船させるための法律、船舶のこと、
海況やお客様に掛かる保険のことなどには精通してない方が多いですね。
ホームページやブログを拝見してると、それ本気で言ってます?
と言うような内容が多くあります・・・
少し内容を紹介すると
・弊社はお客様に乗船頂き散骨するには漁船が一番安定して揺れも少なく適しているから
漁師さんに依頼して船を出してもらってます。
(これ漁船=漁師=荒波も平気と言う一般人のイメージが強いから言ってると思いますが
漁船が荒波に強いとは限りません・・・船ってそんな単純な物じゃありませんし、
しかも法的に完全にアウトですよ漁船って漁船登録してる船を漁船と言うのですが
漁船は基本的に乗船者はその船での漁労に従事する者に限るんです。旅客は違法です)
・散骨当日は波が高かったため大き目な漁船を急遽手配しなおし散骨できました。
(これも上記のことから漁船ですのでアウトです・・・)
・漁船は屋根もなく人を乗船させて散骨するには適してないので弊社では漁船は一切、
手配しません。
(漁船でも屋根やキャビンのあるものはたくさん存在しますよ。但し居住性や豪華さは
期待できませんが、逆に漁船じゃなくても屋根がない船もたくさんあります。
こちらは法律より船の形のことがわかってないようです)
・弊社は漁船は絶対散骨には使用しません、プレジャーボートを必ず手配してます。
またはプレジャーボートを保有して運航しております。
(こちらはプレジャーボート登録の意味が良くわかってらっしゃらないと思いますが、
プレジャーボートとは字の通り個人的にレジャーで使う遊び用の船です。
車で言ったら自家用自動車です。釣りやクルージングもできますが事業として
人を乗船させたら違法となります。もぐりのタクシー、観光バス会社と同じですよ)
・弊社の散骨に使用してる船は遊漁船の登録がされてる、又は所有して運航してますので
乗船頂いても事業用保険にも加入済みで安心してご乗船頂けます。
(漁船やプレジャーボートでも遊漁船登録できます。ですが多くの漁師さんやプレジャー
ボートのオーナーさん、散骨船手配業の方々で勘違いしてる方はこれで事業として
釣り目的以外のお客さんを乗船できると思われてる方がいますが、あくまでも釣りを
楽しむ人に限り乗船できるだけでその他の目的での乗船は違法ですよ。いざという時
調査が入って発覚すれば保険は出ないと思いますよ)
・弊社は葬儀社として葬儀も行っているプロですから船舶会社等や個人が最近始めてる
海洋散骨業より信用、信頼度が違います。
(ホームページ拝見させて頂きましたがその他の内容は他の業者さんの文章と
大差はありませんよね・・・海洋葬に使用する船舶はチャーターしてるようですが
海での安全や船舶のこと法律関係は熟知されてるのでしょうか?
確かに葬儀関係者や僧侶の方は葬送に関しては他業種から参入された方たちより
熟知しているでしょう、また当然のことですよね。ただ一言皮肉を言わせて頂くと
海洋散骨は海と船、人命が関わることです。全てのトータルでなんぼではないでしょうか?
それにその職業のプロってほんとは道具も揃えていて当然ですよね。
対価を支払って頂く海洋散骨って職業ですから本当は船も道具なんじゃないですか?
葬儀屋さんだって祭壇って高価な道具ですよね。
私、自社で祭壇のない葬儀屋さんなんて聞いたことがありません。
最近はそういう葬儀会社と名乗る葬儀社さんも存在はしますが、それは葬儀社さんではなく
正確には葬儀の手配屋さんじゃないでしょうか)
このように法律に違反することや首をかしげる様なことをシッタカ顔で自信をもって
自身のブログやホームページに掲載されてる業者さん、私プロではありませんって
自身で公表してしまってますよ・・・
また、人を乗船させ命を預かっていると言う重みをもっと感じてください。
もしですよ、あってはならないことですが天候の急変や船舶のトラブルまたは
衝突事故で転覆しその時に9名のお客様が乗船されてて命が失われたらとうぜん
賠償責任の話も出るでしょう、1名につき3.000万の賠償責任が生じたら9名で
2億7000万円ですよ・・・上にあげた6つのうち4つのことをしてる業者さん保険でま
せんよ。保険会社もこれだけの金額になればリサーチ会社も入って事故の状況を
徹底調査しますから、なんとかなるだろうと安易に考えてると大変なことになりますよ。
自動車の場合なら無保険、無車検の車でも救済処置として被害者に対してだけですが
国から僅かですが被害者の救済金がありますが、海にはそんな処置はありませんからね。
自動車のように老若男女まで所有する一般的な乗り物ではありませんから
海の法律は凄く厳しいんですよ。
小型船舶のプレジャーボートオーナーから超巨大な世界を巡る大型客船や大型商船まで
全て同じ罰則、法律が適用されるため違法行為の処罰はとっても厳しいんです。
自社で船を保有し人を乗船させ事業として運航するのであれば旅客不定期航路か
内航不定期航路の許可や届け出が必要ですし、船を所有してない業者さんは
手配する船は上記のような許可や申請されてる船を必ず手配しなければなりません。
また、事業としておこなうことができる航海航路は全て申請されている航路に
限りますからどこの海域でも運航できるわけではありません。
多くの散骨事業者の方々、散骨行為と理念だけでなく海上運送法などの法律も
もう少し熟知しましょう。海洋散骨って葬送の行い方と知識だけではなく
船の種類や特性、海上の気象状況の判断力(最低でも天気図)くらいは
最低限勉強しましょう。
人命を預かるのですから、それらトータルして一般の方より優れた能力と資格が有って
その道のプロと言うのではないでしょうかね。
これから海での散骨をご検討される方も乗船されるのであれば、ここでお話させて
頂いたことも考慮されて依頼される業者さんの選定基準になればと思います。
ダラダラとした長文をお読みくださり有難うございました。